シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。
「欲しいのは照明器具ではなく、灯り」
これは、建築家の吉村順三氏の言葉です。
若い頃、この考えを知り、照明計画の際、1番気にかけている事です。
私が照明計画をする際、心がけていることは、以下の4つになります。
①なるべく天井に、照明をつけない。
②灯りの重心はできるだけ低くする。
③均等でない灯りがいい。
④欲しいのは照明器具ではなく、灯り。
どういう事なのか、一つずつ実例で解説していきます。
①なるべく天井に、照明をつけない、について。
日本の今の一般的なリビングを思い浮かべてみてください。
部屋の中心に、大きな主照明があり、その周りにダウンライトが、これでもかと言わんばかりに散りばめられています。
部屋のどこにいても本が読めそうな勢いです。
でも、もし天井に照明器具がなければ、部屋は、こんなに美しくなる事をご存知でしょうか?
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②灯りの重心はできるだけ低くする、について。
真上からの光は昼間の太陽で、横からの灯りは夕陽と考えています。
夕陽は眠くなる灯りで、いい家は、そこにいるだけで眠くなる家だと考えています。
天井に、なるべく照明器具器具をつけない分、壁ブラケットや置スタンドがメインになってきます。
そうすることで、必然的に灯りの重心は低くなっていきます。
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③均等でない灯りがいい。
家の中、どこででも本が読める明るさは、必要ないと考えています。
例えば、歩くだけの廊下や、トイレや、寝室などはあまり明るくないほうが心地いいと考えていて、
逆にキッチンの手元や、洗面や本を読む場所などはきっちり明るく計画します。
ダイニングテーブルなどは、食事の時にはキッチリ照らし、食事が終わると調光を使い、少し暗くして夜の雰囲気を演出したいと考えます。
灯りは、必要なところにあれば、少々暗いところがあっても気にならないかと思います。
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④欲しいのは照明器具ではなく、灯り、について。
本日の主題であるここを具体的にどうしてるかと言いますと、
昼間照明をつけていない時には、照明器具は見えないように隠す。
つまり間接照明を多様しています。
これにより、目に入る照明器具の数が減り、よりシンプルな内装となっていきます
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これらの事を考え抜いて造られた家は、昼と夜の雰囲気が一味違っていい雰囲気になります。
そして、最後にもう一つ大事なのが、光の色味。
シーナリーハウスでは、火の色味に近い電球色を採用しています。
この赤みがかった電球色を使う事で、夜の建物の外観も、グッと落ち着いて見えます。
わかりやすい例が、シーナリーハウスのモデルハウス「シーナリーの家」の夜の外観
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シーナリーハウスのモデルハウス「シーナリーの家」の夜の見学会は超オススメです。
まだ、夜を体感されていない方、ぜひお越しください!