シーナリーハウス



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幸野 成一

2025.5.12

「建築の間(ま)」 (チーフ設計プランナーの幸野成一です)

シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。

 

建築に限らず、日本人が持っている概念、間(ま)ってなんだろうと考えると、

一般的には、

会話の間(ま)などの相手の理解度をより深めるための会話の間(ま)

音楽の間(ま)などの一瞬無音の間(ま)を挟み、ムードを変えるための音楽の間(ま)

礼儀作法の間(ま)などの会釈するタイミングなどの礼儀作法の間(ま)

花道や茶道の間(ま)などの芸術的な流れの間(ま)

 

そして、間(ま)建築的に考えると、

2つ以上のモノとモノ、部屋と部屋との関係性から生じる空間的な相互効果なのかと思います。

また、という字は建築的には、間(けん)とも読みます。

これは、長さの単位で1間(けん)=1818㎜を示します。

1間(けん)は畳の長手方向の長さでもあります。

 

つまり、2間×2間の部屋は8畳の部屋のサイズという事になります。

このように間(けん)という単位は建築をやってる私たちからすると、空間の広さを把握するための1番わかりやすい単位でもあります。

 

また、平面図の事を間取り図とも言います。

間(ま)取りを間(ま)取ると言うと、平面図をプランニングするという意味になります。

つまり、建築のプランニングをすると言う事は間(ま)の配置を考える事であると言えます。

 

この建築の間(ま)とはモノとモノとの間(ま)部屋と部屋との間(ま)はもちろんのこと、時間帯により、過ごし方の異なる、空間の間(ま)

キッチンとダイニングテーブルとの人と人との距離感的な間(ま)外と内との間(ま)などがそれになります。

この間(ま)を理解し、間取りを間取れる人がプランニングの上手い建築士(プランナー)なのだと思います。

建築的にわかりやすい間(ま)は、外と内の間(ま)になるかと思います。

 

例えば、LDK(内)から庭(外)の間(あいだ)に設けられた縁側があるとします。

この縁側という間(ま)があることによる効果としてLDKに広がりが生まれる。

そこでくつろげるのでより庭の緑を楽しめる

自然との一体感がより密接になる。

縁側が外とのフィルターとなる。

などの効果をもたらします。

 

建築的にはこの縁側のような間(ま)中間領域という言い方をします。

ウッドデッキ石土間なども同じ効果を生み出す、間(ま)と言えます。

 

シーナリーハウスのモデルハウスで言うとここの部分です。

↓↓↓

別の例をあげますと、障子間(ま)を生み出す道具の一つだと思います。

障子という間(ま)の効果として、目隠しにはなるが、明るさはキープでしている。

そこに植栽などのを映し出せる。

 

モデルハウスの障子はここです。

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別の間(ま)をあげると、ヌックや籠り(こもり)部屋などの小さな間(ま)建築の間(ま)一つと言えるかと思います。

小さい間(ま)の効果として、この空間に入る事で時間的な流れが変わる。

視界が狭められ癒しの効果がある。

 

モデルハウスの籠り(こもり)部屋はここです。

↓↓↓

このように建築において間(ま)の効果を意識し、間取りを間取ると建築の価値がぐっと奥深いものになっていきます。

ぜひ、モデルハウスへお越しいただき、私の書いている建築の間(ま)を感じてみてください。