シーナリーハウス



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幸野 成一

2025.6.3

「間取りは立体で考える」(チーフ設計プランナーの幸野成一です)

「間取りは立体で考える」(チーフ設計プランナーの幸野成一です)

シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。

 

今回のブログのテーマは「間取りは立体で考える」です。

間取りは立体で考える」とはどういう事かと言いますと、平面プランを考える際、天井の高さや形状床の段差床から浮かせる造作家具などを平面プランと同時に高さ考え、立体的プランニングするという事です。

 

そして、間取りを立体で考える際、基本中の基本となる大切な事があります。

天井高さ2100の8畳の部屋と天井高さ2400の8畳の部屋があったとします。

 

この部屋に入った時にどちらの部屋が広く感じられるでしょうか?

 

答えは天井高さ2100の低い天井の部屋のほうが広く感じられます。

逆なんじゃないかと思われる方も多いと思いますが、天井の低い部屋は縦の比率が小さく横の空間が強調される事により、奥行きや広がりを感じられるようになるのです。

この基本に基づき、狭い部屋ほど天井は低い方が広く感じるという事になります。

 

ただし、心地良さという観点は全く別物で天井は低い方が圧迫感を感じる人も多く、より高い方が開放感があり、心地いいと感じられるんです。

この高さによる心理的な効果を理解した上で、その部屋の用途に応じ、天井の高さ床の高さ造作家具の作りかたなど総合的に判断して、立体的に間取りを考えています。

 

実例を見ていただくのが、1番わかりやすいかと思いますので、まずはこの写真をご覧ください。

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これは和室に設けた吊り押入れです。下は畳を敷き詰め、上に押入を設けて布団を収納します。

このように2つの用途を上下に重ねる事で感覚的な部屋の広さは確保しつつ、収納も確保し、床面積の節約にもつながっています。

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これは階段上のこもり部屋です。2階建の階段の上部は必要以上に天井が高くなるため、そこを利用して設けたこもり部屋になります。

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全てのフロアーを立体的に考えると、このようなスキップフロアーになります。半階づつ昇って、各フロアーが複雑に重なっていきます。

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子供室の天井は高い天井にする場合が多いです。その理由は市販のロフトベットを使用する事により、より有効に空間を利用する事ができるからです。

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これは床を立体的に考えた、小上がりの和室の例です。このように300の段差をつける事により、リビングのソファーがL型ソファーのような使い勝手となっています。

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これはカウンターと本棚立体的上下に設ける事により、本棚スペースの節約になっています。

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これはモデルハウス玄関リビングの高い勾配天井です。トンネル効果を狙って天井の低い玄関から天井の高いリビングダイニングに入ってくる動線により、高い天井の心地よさを増幅しています。

このように、間取りを立体で考える事により、坪数をコンパクトにまとめる事ができ、実面積より広く感じる事ができます。

 

シーナリーハウスは小さい家を造りたいのではなく、無駄のない家を造りたいのです。

 

是非モデルハウス「シーナリーの家」に、この家の立体をご体感にお越しください。