
シーナリーハウス、チーフ設計プランナーの幸野成一です。
以前、「実測スケッチの理由」というタイトルでブログを書かせていただきましたが、今回はその続編で「あずみ瀬戸田」編になります。
私は建物を見に行く時、脳にそこの間取りを刻み込むために実測とスケッチを行います。
実測してスケッチを書くと記憶に残り、自分の引き出しの一つとして脳に残るのです。
これは本当にすごい事で実測してスケッチを書いた間取りは、何年経っても一瞬でその間取りが正確に脳に蘇ります。
唯一、建築の仕事をはじめた18歳の時から40年以上やり続けている事かもしれません。
ちなみに、週末に出張の多い私はいつもビジネスホテルに泊まるのですが、そこではスケッチは書きません。
なぜなら、どこに泊まっても間取りはほぼ同じだから。(笑)
今回、プライベートで訪れたのは瀬戸内海に浮かぶ島、生口島にある「あずみ瀬戸田」という旅館です。
ご存知の方もいらっしゃると思います。
そして泊まった部屋の実測スケッチがこれになります。
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前回も書きましたが、記憶に残すために実測スケッチをすると同時にもう一つ大切な事があります。
それは、このスケッチを書いた場所の何が1番良かったのか、その場で結論を一つ出しておく事です。
そうする事で、自分のアイディアの引き出しが増えていきます。
今回泊まった部屋の良かったところはここですね。
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正面から見ると外部とは障子だけで仕切られているように見えます。
でも斜めから見るとアルミの縦枠が見えます。でも、きっちりアルミと障子の枠の位置を揃える事でアルミの存在感がなくなっています。
木製のサッシを使いたい場所ではあるのですが、予算も考慮するとコスパも良く、耐久性も信頼できる、とても良い方法だと思います。
また、今回は朝食会場にも興味があり、そこも実測してみました。
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L型のカウンターを組み合わせせる事により、微妙に他のお客さんとの視線がズレていて非常に心地よく感じました。
スケッチを書くのも重要ですが、今はiPadを使って直接写真に寸法を書き込めるので、この方法も現代風スケッチかなと思い活用しています。
継続は力なり。
この実測スケッチは、おそらく一生やり続けるのだろうと思っています。